図書情報室

北欧に学ぶ 好きな人ができたら、どうする?

YA/へ

アンネッテ・ヘアツォーク/著 枇谷玲子/訳

晶文社

好きな人ができた!どうしたらいいのかわからない!どうしてこんな気持ちになるのかな?
ページを前からめくると女の子の視点からの物語、後ろは男の子の視点からの物語が始まり、本の真ん中で二人は出会うという構成が面白い。
思春期にぶつかる心と体の問題を、脳やホルモンの仕組み、文化の違い、避妊具の役割など様々な角度から漫画で描かれている。ティーンエイジが手に取るには、恥ずかしさがあるかもしれないが、ぜひ、そんな年頃の女の子・男の子たちに読んで欲しい1冊。

ボーイズ 男の子はなぜ「男らしく」育つのか

08/ギ

レイチェル・ギーザ/著 冨田直子/訳

DU BOOKS

男女間の不均衡はいまだに様々な社会問題をもたらしているが、女性が男性同様の機会を持つことも増え、そのための教育と励ましが女性と女の子たちに向けられている。
では、男の子に対してはどうだろうか。
社会から、学校から、男の子はどのように見られているのか。男の子の成長にスポーツがどんな影響をもたらすのか。さらには男子限定の性教育授業への取材を通して、男の子たちにいかにして独善的・画一的でない「男性性」を得させるかを考える。
男の子が男らしく育つのはなぜなのか。著者の息子が10歳頃のこと。いつの間にか"男社会の振る舞い"を身につけている!と気づいた時のなんとも複雑な思いに共感する。

21世紀の「男の子」の親たちへ

45/オ

おおたとしまさ/著

祥伝社

性別に関係なく個人がそれぞれの個性を存分に発揮して支え合って暮らせる社会を男女共通のゴールとしながら、これまで男女が置かれていた社会的立場の違いをスタート地点とし、その男性側のルートを示すことを目的として本書は書かれている。
異性の目を気にしない素の男の子の姿を見続けている男子校のベテラン先生の意見を元に構成されているが、「「AI時代に必要とされるために」「英語力より大事なものとは?」「「自由」に耐える力を鍛える」の章などは、現代の教育の問題点を指摘しており、性別に関わらない現代を生きる子どもを育てるうえで考えさせられる。

わたしは女の子だから 世界を変える夢をあきらめない子供たち

YA/マ

ローズマリー・マカーニー、ジェン・オールバー 、国際NGOプラン・インターナショナル/文 西田佳子/訳

西村書店

天災が起きたとき、女の子は男の子よりも亡くなる確率が高い。
なぜなら多くの国で、女の子は泳ぎ方を習わないし、孤立した状況に置かれ、天災の予告が出ても女の子に知らせなくてもよいと考えられているから。
6500万人の就学年齢の女の子が、学校に通っていない。
なぜなら親たちは、学校で起こる性暴力や、自分たちの手の届かないところで、良くない影響を受けることを避けたいと考えているから。
この本に登場する女の子たちは、困難な状況に置かれながらも未来を変えるために、貧困の連鎖を断ち切るためにできることは何かを考えひたむきに生きている。その姿は、やがて周囲へと変化をもたらしてゆく。
ジェンダー平等、貧困、紛争、児童労働など、世界で女の子の身に起きている問題を考える一冊。

父権制の崩壊あるいは指導者はもう来ない

08/ハ

橋本 治/著

朝日新聞出版

これまで世の中で「当たり前」とされてきた多くのことは、「男の論理」で片づけられてきた。別の言い方をすれば、世の中は男に都合のいいようにできていた。しかしそれらはすでに崩壊してきている。なぜなら、旧民法に規定されていた家父長制、男性が社会・経済的な権力を保証される仕組みが、戦後の民法改正によって制度的な根拠を失い、少しずつ色あせてきているからだ、と筆者は語る。
本書は、都知事選の変遷、ハリウッド映画の分析、学生運動の成り立ちから政治家のスキャンダルなど、誰もが知っている事例を歴史的にひもときながら、これまでの「当たり前」が失効するさまを具体的に説くことで、ひとりの人間に権力を預けて「指導者」とすることを止め、成熟した関係のあり方を検討すべきではと提案している。

ここからセクハラ! アウトがわからない男、もう我慢しない女

74/ム

牟田和恵/著

集英社

「セクハラ」問題は、メディアに数多く取り上げられ、「セクハラ」という言葉の持つ意味を誰もが共通認識できるようになってきた。
 セクハラの根源にあるのは「勘違い」と「無自覚に行われる女性蔑視」。それは形を変え、どこにでも現れるものだと筆者は言う。
 本書では、世の中の様々な場面のセクハラを取り上げ、時にマンガも挿入し、セクハラの根源がわからない「アウトな男」の問題点を指摘している。それと同時に、どこまでがセクハラなのか?わからないから声を上げられないでいる女性たちにも、セクハラに気づかせ「我慢しない女」になって声を上げていいと伝えている。
 「セクハラ」に対する自分の意識を本書を読んで確認してみませんか?